大和桜

コラム

酒に訊け。

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いつも本当にありがとうございます。【番外編 Instagram 転載】

 「勝手に文 庫化シリーズ」の新刊です。ウェブサイトや 冊子やライナーノーツやブログのために書いた短い文章を文庫本サイズにまとめることを始めたのは 何年前だったか忘れましたが〈COW BOOKS〉の「リトルプレスフェア」にパピエラボの江藤公昭くんと参加した際の出品作『行けない店』からです。ZINEではなく 少部数でも出版物という手触りが大事かなと思い 江藤くんと相談して文庫サイズの本にしようと決めたのですが もともと長い文章でもないし まとめてもたいした量にならないものが多く 結果 薄くてすぐに読み終わって おまけに探せばまだネットで読めるのに 少部数ゆえに値段の高いものになっているわけです。それでも続けられているのは もちろんそれを購入してくださっている方々のおかげなので ここであらためてお礼を申し上げます。いつも本当にありがとうございます。

さて『酒に訊け。』に収めた文章は 鹿児島の大和桜酒造のホームページで2017年夏から続けている連載から選んだものです。連載と言ってしまいましたが 休載も多く 特に気軽に外で酒を飲むことがしにくくなった今年からは 更新が滞っています。でも終了したわけではありません。この状況下で続けられる内容を「模索中」としておきましょう。もともと飲むならば「ひとりで」が好きで みんなで盛り上がるような「のんかた」は不得意なのですが 心の中では酒を飲むことで自分なりにひとり静かに盛り上がっているのです。それもこれも ふらっと入ったこちらの存在に気づいてるか気づいてないのか適当に放っておいてくれて 絶妙なタイミングでちょっとだけかまってくれる ぼくの好きな酒場があるから書けた文章です。名前を挙げた店にも あえて挙げていない店にもいつも感謝しています。そして この連載を続けさせてくれている さらに「休載」のたびにその言い訳をぼくのかわりに書いてくれている大和桜酒造の若松徹幹くんと ウェブのデザインを担当してくれている清水隆司くんにも お礼とお詫びを申し上げます。‪81発売です。(2020730日 Instagram  @manincafe より転載)

岡本 仁

岡本 仁

オカモトヒトシ/編集者。1954年、北海道生まれ。マガジンハウスにて『ブルータス』『リラックス』『クウネル』などの雑誌編集に携わった後、2009年にランドスケーププロダクツへ。雑誌『暮しの手帖』や『& Premium』にてエッセイ連載中。

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